| 世間では「適格退職年金が廃止になりますが、お宅はどうするんですか?」「401Kか中退共に移行しますか」といったアナウンスばかりが流れています。どの制度に移行するかは確かに重要な選択ですが、問題の本質は別なところにあります。それは、現状に合わない退職金規程をどうするか、積立不足をどう解消するかということです。
◎.退職金規程としての問題
多くの企業の退職金算定方式は基本給連動型(基本給×勤続支給係数)と呼ばれる方法を採用しており、ここに大きな問題点が2つあります。
- 毎年のベースアップがそのまま退職金にも連動されていき、企業の要支給退職金額が2次曲線的に増加します。その結果多額の支払い準備が必要となる一方、その準備額は予想しづらいものになっています。
- 年功重視型で勤続年数に比例し退職金の額が増える長期勤続者を優遇する制度となっていますが、雇用が流動化し、賃金や賞与に個々の能力や成果、会社への貢献を重視する人事制度を導入しつつある時代に合わなくなってきています。
退職金規程、特に算定方式をどう見直すかが重要です。
◎.積立方法としての問題
低金利時代の煽りを受け適格退職年金の運用成績が悪化し、退職金の積立を当初の5.5%の利回で設定した多くの会社が大幅な積立不足に陥り、単年度収支さえ赤字になっているケースが散見されます。その結果、従業員に約束した退職金に当てるべく積立が準備できないまま、制度的問題もあり先送り状態になっています。自社の不足額はいくらなのかを認識する必要があります。
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