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COLUMN
<第23号>

中国の元切り下げ時に予想される為替・株式・債権市場等の動き

 相場に「必ずこう動く」はなく、あくまで予測ですが、表題については某外資系証券が欧米のファンドマネジャーを相手に行なったアンケートによると、次の見解が示されています。

1. 為替について、ドルの対円レート、また(対ドルで切上げられる人民元は当然だが)対アジア通貨レートは下落する(円とアジア通貨高)。
中国と地域的に近いアジア通貨と円、として理解できる。
片や、ドルの対ユーロレートは上昇(=ドル高ユーロ安)との見方。理由は、これまでは中国が固定レートだったことで、米国の貿易赤字がテーマになると、投機筋がドル売りするために、ユーロを買うポジションを取っていたことで、ユーロ上昇のプレッシャーを受けていたが、それが取り除かれる、との考え方。
2. 米国債にはマイナス(金利が上昇)との見方が強い。
理由は為替制度変更→アジア通貨高が進む→為替介入の規模が減少→米国債への需要低下で、共感したくなるロジック。ただし、米国の景気後退感から金利が低下基調になっている現状、人民元だけの要因で動くわけではないことから、必ずそう進むとも言えない。
3. 米国株はポジティブ(上昇を予想)との見方。
理由はドル安。一方、元切上げで為替介入が減ると、米国への資金流入が減るとの理由でネガティブを予想する向きも。
米国や欧州のファンドマネジャーのため、彼らの立場から見た予測になっています。ただ、どれもそれなりの理屈はあるが、あくまで一つの考え方で、そうなる確率が高いとも言えない状態です。

また元切上げの時期が不明なことも、実際の投資行動を取りにくくさせます。仮に切上げ観測が高まったからといって、この予想に合うポジションを取っても、その後やはり切上げが行なわれないと、相場は反動で逆方向に動くこともあり、注意が必要です。

 

専門家プロフィール
石坂 哲将

【プロフィール】
東京大学法学部卒業後、日興證券(現在の日興コーディアル証券)入社。日興リサーチにて証券・金融制度、法務関係に従事し日興投信(現在の日興アセットマネジメント)に転籍。米国公認証券アナリスト資格取得、投資信託協会の約款専門委員長、日本版REIT検討部会の幹事など就任。2005年3月よりLPL日本証券(株)投資戦略部勤務。

【エル・ピー・エル日本証券株式会社】
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