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COLUMN
<第32号>

増税時代の相続税対策

 昨年11月に政府税制調査会から「平成18年度の税制改正に関する答申」が出され、12月には、自由民主党から「平成18年度税制改正大綱」が発表されました。この中で特徴的なことは、始めてわが国の財政状況の悪化が明確に述べられていることです。このことは何を意味するのでしょうか。歳出削減は当然ですが、歳入増加を図りますよ!増税します、と言うメッセージではないでしょうか。それは、消費税の増税だけではありません。税制上、課税の公平の視点から不合理なものは、廃止改正しますという意味です。資産課税の面でも同様です。
このような時代にどう対処するのか?その対処法を考えてみました。

■対処1 現状把握
 まず、現状(現時点での相続財産の評価額・相続税額)が把握されていなければ、万全の対策を採ることはできません。相続税の納税義務が発生する見込みもないのに、相続対策として無理に賃貸マンションを建設しても相続税の節税効果はゼロであり、建設会社等が利益を得るだけとなります。
■対処2 余裕をもった対策をする

 現時点において、精緻な相続税対策を行っても、時間の経過と共に、世の中が変わり、税制も変化していきます。次の対処3にも関連しますが、限界ぎりぎりの過度の節税対策は、将来、税制改正が行われればその節税対策の効果はゼロになります。何事にも節度は必要です。

■対処3 常識をもって考える

 最後に、財産評価基本通達第6項に「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の評価は、国税庁長官の指示を受けて評価する。」と定められています。つまり、財産評価基本通達で定められている評価方法は絶対的なものではないのです。評価した結果が「著しく不適当」ならば、その評価方法は認めないと言っているのです。

 例えば、生命保険契約の権利(保険契約者/保険料負担者:父、被保険者:長男)の評価は、旧相続税法第26条により、「払込保険料の合計額×70%−保険金額×2%」で評価することが可能でした。(経過措置により、平成18年3月31日までの相続・遺贈には適用可)が、現在、相続時点での解約返戻金による評価に一本化されました。これまで、旧相続税法26条で評価したほうが、解約返戻金で評価したよりも大幅に安く評価できました。しかし、一般常識で言えば、相続時点で解約すれば返戻される金額で評価するのが自然ということです。

 

専門家プロフィール
高橋 利福

【プロフィール】

【 得意専門分野】
相続税の申告業務、相続・事業承継、その他資産税業務、遺言書作成コンサルティング、合併等の企業組織再編税制もやります。

【高橋利福税理士事務所】
〒460-0008
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